公園文化ロゴ

練習問題

解説

 第 1 問

中国のことわざに「【  】田に履を納れず、【  】下に冠を正さず」というものがあります。【  】【  】の部分に入る植物は何でしょう?

    ①  瓜と李(ウリ、スモモ)
    ②  稲と李(イネ、スモモ)
    ③  瓜と桃(ウリ、モモ)
    ④  稲と桜(イネ、サクラ)

  • 正解: 瓜と李(ウリ、スモモ)

このことわざは「“瓜田”つまり瓜の畑で履をはき直そうとすると、その中にウリを入れて持っていこうとしているのではないかと思われ、また“李下”(スモモの木の下)で冠の曲がっているのを直そうとして手を上に伸ばすと、その実を盗もうとしているのではないかと疑われる」という意味から、疑われやすい行動はつつしむべきだということを教えています。

 第 2 問

ギリシア神話に登場する美少年ナルキッソスは、死んだ後に、ある植物に変身します。その植物は何でしょうか?

    ①  オリーブ
    ②  パンジー
    ③  チューリップ
    ④  スイセン

  • 正解: スイセン

スイセン(ヒガンバナ科)は、西洋文学にみられる花の中で最も古い歴史をもつ一つで属名Narcissusもギリシア神話の登場人物に由来しています。
ナルキッソスは、多くの娘に言い寄られたがことごとく拒絶しました。他人を愛せないナルキッソスに復讐の女神が、水に映った自分の姿に恋するように仕向けたために水死したともいわれます。他にも様々な伝承がありますが、花をやや下に傾けているスイセンの姿は、水面をのぞきこむナルキッソスの面影をつたえるといわれています。
また、水に映った自分の姿に恋し、自己陶酔におちいったナルキッソスはその迷妄にやがてやつれ果て、正気を失い命を落とします。死を悼んだ森の精たちは、棺を用意しました。しかし、その時すでに、死体に代わって、スイセンの花が咲いていたというはなしもあります。
スイセンは有毒で食べると正気を失い命を落とすことがあります。ギリシア神話はそのことの影響を受けて作られたのでしょう。

 第 3 問

キク科の多年草でユーラシア大陸に広く分布し、高山の岩場などに自生し、白い綿毛でおおわれたその美しい姿は「高貴な白」や「アルプスの星」などと呼ばれています。
この植物は何でしょうか?

    ①  チングルマ
    ②  ミヤマウズラ
    ③  エーデルワイス
    ④  コマクサ

  • 正解: エーデルワイス

キク科のウスユキソウ属の植物はユーラシアと南アメリカの両大陸の高山に30種ほど分布していますが、その中でエーデルワイスはユーラシア大陸に広く分布する種です。
ウスユキソウ属 Leontopodiumは「ライオンの足」という意味で、頭花を星のように取り囲む葉(苞葉)が白い軟毛でおおわれていることからつけられた名です。
ウスユキソウ属で日本に分布している種としてはウスユキソウ、ミヤマウスユキソウ、ハヤチネウスユキソウなどがあります。エーデルワイスは、清純、高貴、独立、自尊、孤高などを象徴しているといわれ、しばしば詩歌・美術などに登場します。オーストリアとスイスの国花にもなっています。

 第 4 問

写真は、あるキノコの野生の姿です。栽培品は食品として有名ですが、一見モヤシのようで、野生のものとずいぶんと違っています。
このキノコは何でしょうか?

    ①  シイタケ
    ②  ナメコ
    ③  マツタケ
    ④  エノキタケ

  • 正解: エノキタケ

キノコは多くの種類が栽培され、世界中の市場で売られています。近所の八百屋やスーパーでも、10種類程度はすぐに見つけることができます。エノキタケは、細くて長い独特の姿と、歯切れの良さが好まれ、人気の高いキノコです。おもしろいことに、野生のエノキタケは売られているものとは姿、形が全く違います。栽培のエノキタケは薄暗い場所で育てるので、もやしのような独特の形になるのです。
野生のエノキタケは、11月から3月ごろにかけて、他のキノコがほとんどない時期に出回ります。かさは薄い茶色で、軸は黒っぽく、毛足の短いビロードのような毛が密生しています。このようなキノコは他にはなく、わかりやすいキノコです。

 第 5 問

あるタンポポは明治時代初期に海外から北海道に導入され、帰化したといわれています。特徴は外総苞片が、下向きに反り返っている点です。このタンポポはどれでしょうか?

    ①  シロバナタンポポ
    ②  エゾタンポポ
    ③  セイヨウタンポポ
    ④  カントウタンポポ

  • 正解: セイヨウタンポポ

セイヨウタンポポはキク科の多年草で、ヨーロッパでは薬草として、またサラダ用として昔から利用されています。フランスの有名な薬草研究家であるモーリス・メッセゲによれば、タンポポの薬効として次のようなものがあげられています。「胃の働きを強化し、他方では肝臓・膵臓・腸からの消化液の分泌を促すという形で消化を助けるのです。黄疸・肝臓疝痛・肝臓の機能不全に悩む人や、腸の働きが鈍っている人、それに便秘・疝痛・糖尿の人も、このタンポポ先生のところに行けばきっと良くなります・・・・」
フランスでは改良された野菜用の栽培品種があり、軟化栽培されたものがサラダに用いられています。ゴボウのような根を掘りあげて乾かし、煎って代用コーヒーをつくったこともあったようです。北海道には、海外から招いた札幌農学校の教師によってサラダ用野菜として持ち込まれたとか、酪農の父であるエドウィン・ダンによって牧草とともにもたらされたとか諸説があるようですが、野菜には利用されないまま、芝生や道ばたの雑草として全国的に広まっていったのです。

 第 6 問

写真はトウ(籐)のいすです。トウは、軽くて強く、加工しやすいのでいろいろな家具に仕立てられますが、どの植物の仲間でしょうか?

    ①  タケ
    ②  アシ
    ③  ヤシ
    ④  フジ

  • 正解: ヤシ

家具や敷物に広く使われるトウは、アジアの熱帯多雨林を中心に生育するつる性のヤシで、ラタンともいいます。茎は直径3〜20cm、するどい刺が表面に多数生え、他の樹木に刺を引っかけ、60〜180mも伸びます。刺のついた皮(表面)を取り除き、芯だけにして乾燥させた後、太いものはフレーム材に、細いものは裂いて編んだり、巻く素材として、家具や敷物に加工されます。
トウは軽く加工が容易で、製品は涼しげで頑丈です。トウの主な生産輸出国はインドネシアです。

 第 7 問

よく見られる植物で、もともと花を楽しむ園芸植物として南アメリカから輸入されましたが、現在ではあちこちで野生化しています。
この植物は何でしょうか?

    ①  ムラサキカタバミ
    ②  シロツメクサ
    ③  ムラサキウマゴヤシ
    ④  スズメノカタビラ

  • 正解: ムラサキカタバミ

ムラサキカタバミは南アメリカ原産のカタバミ科の多年草です。ハート形をした小葉が三つ集まり、1枚の葉を作っています。
江戸時代末期に観賞用に導入されたといわれますが、繁殖力が強く、現在は庭や空き地、畑などに野生化し関東以西に広がっています。黄色い花をつける在来種のカタバミより花も葉も大きく、よく目につきます。花は春から秋にかけて咲き、直径約1.5〜2cmで、ピンク色をしています。白く見える葯には花粉ができないため種子が形成されませんが、地下に小さな鱗茎が多数作られ、耕すとばらばらになってよく増えます。また、葉を引き抜こうとしても葉柄の付け根で切れ、除去しにくい特色があります。
よく似た種類にイモカタバミがあります。これも南アメリカ原産の外来種で、葉や花はムラサキカタバミとほぼ同大ですが、花の中心のピンクが濃く、葯が黄色く、地下に鱗茎ではなくサトイモを小型にしたようなイモ(塊茎)ができるので、区別できます。

 第 8 問

『カルメン』は、世界で最も有名なオペラの1つです。カルメンが、警備兵ホセに赤いバラを投げつけて誘惑する場面がよく見られますが、原作では異なります。
原作は何の花だったのでしょうか?

    ①  シクラメン
    ②  アカシア
    ③  ユリ
    ④  チューリップ

  • 正解: アカシア

メリメ原作、ビゼー作曲の『カルメン』、この激しい愛の悲劇は、煙草工場の女工カルメンが、警備兵ホセに花を投げつけて誘惑し、ホセは彼女に反発しつつも、そっとその花を拾い上げ、大切にポケットへしまいます。
オペラ『カルメン』の台本(安藤元雄訳)には、次のように書かれています。
ホセ(足もとのカシアの花を見つめ、ひろいあげる)
でも、うまく投げつけたもんだよ、この花は。
アカシアは、マメ科アカシア属に属する植物の総称で、約600種あり、オーストラリアに多い。花の色は多くが黄色です。なお、日本では、マメ科ハリエンジュ属のニセアカシア(別名ハリエンジュ)をアカシアと呼ぶことがあります。

 第 9 問

ベニバナトチノキは、セイヨウトチノキ(マロニエ)を片方の親として人工的に作り出された交配種ですが、もう一方の親となる植物は何でしょうか?

    ①  トチノキ
    ②  アメリカトチノキ
    ③  キバナトチノキ
    ④  アカバナアメリカトチノキ

  • 正解: アカバナアメリカトチノキ

ベニバナトチノキは、ヨーロッパで街路樹に多く使われているセイヨウトチノキ(マロニエ)と北アメリカ原産で鮮やかな紅色の花を付けるアカバナアメリカトチノキを人工的に交配させて作出した品種です。公園や学校の記念樹などとして、あるいは緑陰樹としてもよく植裁されています。花は、紅色または朱紅色で長さ15〜20cmの円錐花序になります。上向きに花を付けることから建物の階上から見下ろして観賞する場所に向いています。樹形は、放置しても円錐形になり、大きくなると卵形になります。花付きをよくするには日当たりのよい場所に植裁しますが、乾燥がいちじるしいところでは夏に葉が茶色に傷むことがあります。繁殖は実生でもできますが、トチノキを台木にして接ぎ木します。

 第 10 問

ユリ科の植物で茎は1m以上伸び、細い葉状の枝が密生してやぶ状になります。新芽は食用になり、切り枝はカーネーションの切り花に添えられることがあります。
この植物は何でしょうか?

    ①  ナルコユリ
    ②  アマドコロ
    ③  カタクリ
    ④  アスパラガス

  • 正解: アスパラガス

食用に栽培しているアスパラガスはヨーロッパ原産で、和名はオランダキジカクシです。アスパラガスは属名で、日本産の野生種にはキジカクシ、クサスギカズラなどがあります。
茎から出ている細い葉のように見えるのは枝で葉状枝と呼ばれます。葉状枝がよく発達した近縁種は観賞用にも栽培されています。食用にする部分は地上に出てきた太い新芽です。その茎に並んでついている鱗片が葉で、かなり退化しています。新芽に土をかぶせて軟白化させたホワイトアスパラガスは主に缶詰にされ、光にあて緑化した新芽(グリーンアスパラガス)は新鮮野菜として出回っています。栄養ドリンクなどに使われているアミノ酸の一つのアスパラギンが豊富に含まれますが、その名はアスパラガスに由来するものです。

 第 11 問

ギリシャ神話のなかで、絶世の美少年アドニスの血で染まった地面から咲き出したとされるキンポウゲ科の花は何でしょうか?

    ①  アネモネ
    ②  リンドウ
    ③  ケシ
    ④  サルビア

  • 正解: アネモネ

アネモネは、北半球の温帯から亜熱帯に分布する多年草です。紫、紅、黄、白色などの5ないし多数の花弁状の部分が花を飾っています。アネモネの名前の由来は、ギリシャ語の「風」(anemos)です。早春の風とともに咲き始める花だったという意味合いを持っています。
ローマ神話では、アネモネは、花の女神クロリスにつかえていましたが、その夫ゼフィロスに恋され、女主人の怒りを買い、追放され、やつれて死んでしまいます。ゼフィロスはヴィーナスに頼んで、その亡骸を一輪の花に変えてもらいました。他にもギリシャ神話では、ヴィーナスに愛された美少年アドニスは、ある日狩りに出かけ、森でイノシシに突き殺されます。ヴィーナスは嘆き、そしてアドニスの血で染まった地面からアネモネが咲き出ます。そういうわけで、ヨーロッパ絵画で、もし、アドニスの亡骸のそばに咲いている花があれば、アネモネということになります。
アネモネは、ヨーロッパ文化の中では、かつては死を暗示することの多い花でした。

 第 12 問

写真は、春の代表的な植物の花を分解して並べたものです。
この植物は何でしょうか?

    ①  エンドウ
    ②  タンポポ
    ③  サクラ
    ④  アブラナ

  • 正解: アブラナ

タンポポは合弁花で、花(頭花と)には、多数の花が集まっており、それぞれ雌しべ1本、雄しべ5本、花弁は5枚くっついて1枚になっています。萼片は小さく、頭花の外側で萼片のようにみえるのは総苞片です。エンドウ、サクラ、アブラナは離弁花です。エンドウの花は、雌しべ1本、雄しべ10本、花弁、萼片ともに5枚です。サクラの花は、雌しべ1本、雄しべ多数、花弁、萼片ともに5枚です。アブラナの花は、雌しべ1本、雄しべは6本でそのうち内側の4本は長くなっています。花弁は4枚ありすべて離れています。萼片は4枚です。
アブラナは、在来和種と呼ばれ、非常に古くより栽培されています。最初は菜食用として、平安時代頃からは油糧作物として栽培され、江戸時代には灯火用として重要な産物でした。明治に入ってから導入普及したセイヨウアブラナとは別種で、セイヨウアブラナのほうが約2倍の収量があるため、在来和種は栽培が激減し、現在では特殊な地域に残っているだけで、ほとんど見られなくなりました。

 第 13 問

緑色の茎を砂糖漬けにして、パウンドケーキの飾りつけに使われたりします。フキの葉柄で代用することもありますが、本物は香りが高く、美しい緑色をしています。
この植物は何でしょうか?

    ①  パセリ
    ②  ミント
    ③  アンゼリカ
    ④  ニガウリ

  • 正解: アンゼリカ

アンゼリカはセリ科の二年草または多年草で、大きくなると2mほどに育ちます。
10世紀のフランスの伝記によると、大天使ラファエルという人物がペストの治療にこの植物を修道士に勧めたとのことです。アンゼリカは植物の中でも特に用途の広いハーブで、消化不良や腹痛によく効くと評判のハーブです。全草に強壮、消化促進の薬効があり、去痰剤にもなります。イギリスの有名な薬草学者、カルペパーは「アンゼリカは胸膜炎をはじめとして、肺や胸部の病すべてに効果を示す」と書き記しています。アンゼリカといえば、ケーキやパン菓子の飾りに使われるきれいな緑色の砂糖漬けにその名前が付いています。日本ではフキを着色して利用しているのですが、本来は初夏に採れるこのハーブの柔らかい茎を砂糖煮にして作るところから、その名前があります。その独特な甘味を含んだ風味こそが、このアンゼリカの特徴で、茎ばかりでなく、葉、種子、根までもが調理に利用されています。

 第 14 問

1950年代頃まで、日本の家庭では薪や炭が主な燃料でした。炭の中には、火力の強い備長炭がありますが、備長炭の原木として広く知られている樹木はどれでしょうか?

    ①  ミズナラ
    ②  ウバメガシ
    ③  マテバシイ
    ④  クヌギ

  • 正解: ウバメガシ

1950年代頃までは、日本の家庭で使う燃料は薪と炭が中心で、これらの燃料は、農村や山村周辺の森林から供給されていました。その森林からは農業で使う堆肥などの有機物も供給されていました。かつてこのような里山は、全国にたくさんありました。里山にできる森林は、主に暖かい地方ではカシやシイなどの常緑広葉樹、寒冷な地方ではナラなどの落葉広葉樹からなり、それぞれの気候風土にもとづいた森林になります。
備長炭の原木は、ウバメガシが最も広く知られ、その他、アラカシなどのカシ類が用いられることもあります。備長炭は、火力の強さに特徴があり、現在でも調理用の炭として広く利用され、この他に多孔質な構造から、最近では家庭でも室内の消臭や炊飯用などにも用いられています。

 第 15 問

この植物は、大気汚染にとても敏感で、生えているところは空気がきれいだと考えることができます。庭のウメやカキの幹、あるいは墓石など、日がよく当たる場所に生えます。
この植物は何でしょうか?

    ①  ハナゴケ
    ②  ゼニゴケ
    ③  ギンゴケ
    ④  ウメノキゴケ

  • 正解: ウメノキゴケ

この植物は、地衣類の仲間のウメノキゴケです。地衣類は、菌類と藻類が共生してつくりあげた植物体をもつ、とても変わった生物です。
ウメノキゴケは、ウメの木に着生しているために「梅の樹苔」と呼ばれ、それが和名として使われるようになりました。ウメノキゴケの仲間は非常に種類が多く、日本だけでも約80種ほどが知られています。よく似た地衣類としてマツゲゴケがあります。マツゲゴケは葉状体の縁に、まつげ状の突起がたくさんあることで、ウメノキゴケと区別できます。
地衣類やコケ植物など、一般に樹木や岩などに着生して生活する生物は、体の表面全体から必要な水分を吸収します。そのため、とりわけ大気汚染の影響を受けやすいと考えられており、きれいな空気のある場所に見つかることが多く、環境の指標植物として使われます。

 第 16 問

明治時代の文学者・正岡子規が、病で寝ている中で、目にすることのできた光景をありのままに写生した短歌で知られていますが【 】に入る植物は何でしょうか?
瓶にさす 【 】の花ぶさ みじかければ 畳の上に とどかざりけり

    ①  藤(フジ)
    ②  桐(キリ)
    ③  菊(キク)
    ④  梅(ウメ)

  • 正解: 藤(フジ)

この歌は、1901(明治34)年4月の終わりに、正岡子規が食事ののち、机の上に生けられていたフジの花を仰向けのまま眺めながら作ったもので、子規の代表作とされています。正岡子規は1867(慶応3)年生まれ。重い病気に悩まされながらも、日本の伝統的な詩である俳句と短歌の近代化に力を注いだ人物です。
意味としては、「机の上の瓶にさしてあるフジの花房はまだ短いので、たたみの上には届いていない」という単純なものですが、フジ棚から垂れ下がる花の房全体を眺めるような普通の鑑賞法とは異なり、この作の子規は、横たわりながら、フジの花が下の方に向かって伸びている、生きた植物の緊張感をみごとにとらえています。病におかされ、起きあがることもままならなかった子規だからこそ発見できた、まったく新しいフジの花の見方であるという点が評価されている作品です。
フジはマメ科の落葉ツル性木本です。別名ノダフジともいいます。つるは上から見て時計回りに巻きつきます。日本には別種のヤマフジも分布しますが、つるが上から見て逆時計回りに巻きつくので区別がつきます。

 第 17 問

俳句には「季語」という、句の季節を示すために詠み込まれる言葉があり、多くの植物が季語になっています。
「スイセン(ニホンズイセン)」はどの季節の季語でしょうか?

    ①  春
    ②  夏
    ③  秋
    ④  冬

  • 正解:

ニホンズイセンは雪中花の別名を持つように、寒さに負けず雪の中でも芳香を放ちながら花を咲かせる、冬の季語としてふさわしい植物です。
水仙や白き障子のとも映り(芭蕉)
水仙の香やこぼれて雪の上(千代女)
家ありてそして水仙畑かな(一茶)
 スイセンといえば、自分の姿に見とれて花と化したナルキッソスの話が有名ですが、中国では別名の女史花について、こんな話もあります。
「昔、長離橋というところに姚姥と呼ばれる文才に優れた女性がいた。ある11月の大寒の夜半、星が地に落ちて一叢の水仙となり、その香りがかんばしく、摘んで食べた夢を見た。そこで目が覚め、それからしばらくして一女を生んだ。その娘も文才に富み、母の夢にちなんで観星女史と呼ばれた。以来、その娘の名にちなんで水仙を女史花と呼ぶようになったという。」
この話ではスイセンを食べていますが、実際は有毒植物です。

 第 18 問

竹の皮は、食品を包む素材として、また版画のバレンには欠かせません。なかでも、表面に褐色の斑点のあるものが良質で扱いやすいのでよく利用されます。さて、これは次のどの種類のものでしょうか?

    ①  モウソウチク
    ②  ホテイチク
    ③  クロチク
    ④  マダケ

  • 正解: マダケ

竹の皮は、マダケの皮が最も広く用いられ、流通しています。地方によってはハチクの皮も利用されますが、マダケの皮は表面に毛がなく、内面が滑らかで食べ物などが付着せず臭気と汁気がしみ込まないので食品包装に適しています。また、タケには腐敗を防ぐ効果があり、皮にも同様の作用がそなわっているので、生ものの包装に向いています。
マダケの筍は梅雨ごろに発生し、その皮は比較的早い段階で節から脱落します。竹の皮は、落ちた皮を集め、広げて平たくしたものです。

 第 19 問

チューリップの充実した球根を半分に切ると中に花になる芽が入っています。写真の中央にある黄色い部分がそれです。花芽があるので水栽培もできますが、水栽培を行う際、特に気を付けなければいけないことがあります。
それはどんなことか、下記の中から選び番号で答えて下さい。

    ①  水の中にチッソ肥料を溶かして栽培する
    ②  蕾(つぼみ)が見えるようになるまで日陰で育てる
    ③  冬の寒さにあてる
    ④  水栽培する前に球根の皮を取り除く

  • 正解: 冬の寒さにあてる

問の写真の黄色い部分(花芽)を取り出して、ピンセットで少しほぐすと、右の写真で見られるように、雄しべ、雌しべ、花被片(かひへん)※があり、いつでも咲くことができる状態になっていますが、花が咲くには寒さに一定期間当たる必要があります。
球根を秋花壇に植えると冬の寒さに当たり、通常春に花が咲きます。水栽培や鉢植えで家の中で育てる場合、暖房の効いた室内だけでずっと育てると、寒さに当たっていないので、花は咲きません。
チューリップの水栽培の場合は生育途中で倒れやすいので、早咲きで草丈の低い品種を選んだ方が上手く咲かせることができます。
水栽培の場合暗いところの方が根が伸びやすいので、根が伸びるまでは暗いところに置き、根が伸びきったら明るいところで育てます。
※花被片:花弁と萼片(がくへん)にあたる。

 第 20 問

ヒノキとサワラは、同じヒノキ科ヒノキ属の植物で、よく似ています。2つの種を区別する方法の一つに、葉の裏の白い部分の形の違いから区別する方法があります。形の違いを書いた4つの分の中から正しいものを一つ選び、番号で答えて下さい。

    ①  ヒノキはAに似た形で、サワラはTに似た形をしている
    ②  ヒノキはMに似た形で、サワラはOに似た形をしている
    ③  ヒノキはYに似た形で、サワラはXに似た形をしている
    ④  ヒノキはWに似た形で、サワラはVに似た形をしている

  • 正解: ヒノキはYに似た形で、サワラはXに似た形をしている

ヒノキとサワラは、同じヒノキ科ヒノキ属の植物で、ヒノキは本州(福島以南)、四国、九州に分布し、サワラは、本州(岩手以南)、九州に分布します。葉は表面から見ると良く似ています。写真は、ヒノキとサワラの裏面の物です。ヒノキは葉裏にある気孔が葉の合わせ目に多く、白く見える気候帯がYの形に見えます。それに対して、サワラは葉裏にある機構がXまたはHsらにはアゲハチョウのようなチョウの翅の形などといわれ、ヒノキと区別することができます。